[相談内容]
SNSで偉そうに発言しているヤツらを見るたびに、マタイによる福音書の「ちりと梁の寓話」やヨハネによる福音書の「罪のない者だけが石を投げよ」という言葉が頭をよぎります。
SNSを通じて、攻撃的なコメントや終わりなき議論に心が疲れ、うんざりすることがあります。人がなぜ攻撃的になれるのか、その背景にある心理について考えるとき、マタイによる福音書の「ちりと梁の寓話」やヨハネによる福音書の「罪のない者だけが石を投げよ」という言葉が頭をよぎります。SNSでの過剰な攻撃性の背景にある心理をどう捉え、どのように心を保つべきでしょうか。
[和尚の回答]
SNSで見る攻撃的なコメントも、それをどのように受け止めるかによって、自分の心の平和を保つことができるのじゃ。
なるほど、SNSでの攻撃性に心を疲れさせておるのじゃな。仏教の教えにも、心の平和と他者への慈悲を保つ方法が語られておる。マタイによる福音書の「ちりと梁の寓話」やヨハネによる福音書の「罪のない者だけが石を投げよ」という言葉は、他者を批判する前に自己の内省を促す教えと通じるものがあるのじゃ。
仏教では、心を乱す外の事象よりも、その事象をどう捉え、どう反応するかが重要だと教えておる。SNSで見る攻撃的なコメントも、それをどのように受け止めるかによって、自分の心の平和を保つことができるのじゃ。『心経』には、「色即是空、空即是色」という言葉がある。これは、外界の事象(色)と心(空)は互いに影響を与え合うが、本質的には空(無常)であるという意味じゃ。つまり、SNSでの攻撃的なやり取りも、一時的なものに過ぎず、自分の本質や心の平和を乱すものではないという見方ができるのじゃ。
SNSを見る際には、仏教の「マインドフルネス」の実践もお勧めする。現在の瞬間に意識を集中させ、自分の感情や反応を観察することで、攻撃的なコメントに対する自動的な反応を避け、より平和な心を保つことができるのじゃ。また、「罪のない者だけが石を投げよ」という言葉のように、他者に対する批判や攻撃をする前に、自己の行動や思いを内省することが大切じゃ。
結局のところ、SNSで見る攻撃性に心を乱されずにいるためには、外の世界よりも自分の内なる心の状態を大切にし、平和と慈悲の心を保つことが肝要じゃ。攻撃的なコメントに遭遇した時は、それを通して自分自身の心の在り方を見つめ直す機会として受け止め、慈悲の心を忘れずにおくことが、最終的には自分自身を守ることにつながるのじゃよ。