[相談内容]
SNS断ちと孤独感と、仕事・自己表現のツールとの間で悩んでいます
体調面や心理面での不調を感じ、SNS断ちをしていました。少しずつ回復を実感していますが、まだ完全には回復していません。SNSを絶つことで余計な情報から解放され、日常がスッキリしましたが、孤独感や周りへの不安も感じています。仕事上、作家さんなどと連携を取る必要があり、SNSを自己表現のツールとして活用する意欲もあります。しかし、SNSを再開することには恐怖を感じています。
[和尚の回答]
SNS断ちによって得られた精神的な平穏と、SNSを通じて得られる繋がりという二つの価値の間で、あなたにとって最適なバランスを見つけることが大切じゃ。
なるほど、SNS断ちを通じて心身の健康を取り戻しつつも、仕事上及び自己表現の面でSNSの利用を考えておられるのじゃな。仕事と自己表現のためにSNSを上手に活用することは、現代社会において大切なことじゃろう。
仏教の教えでは、「正しい見識」を持つことが重要とされておる。これは、物事を正確に理解し、適切な判断を下すことを意味する。SNSを用いる際も、この教えを心に留め、利用の仕方について深く考えることが肝要じゃ。
まず、SNSの利用目的を明確にすることが大切じゃ。自己表現や仕事のために必要な情報の共有、必要な人との繋がりを重視し、それ以外の情報には意識的に距離を置くことじゃ。また、SNSを使う時間や方法についても自己規制を設け、心身の健康を守る工夫をするのじゃ。
孤独感や不安を感じた時には、SNSを介した繋がりだけでなく、直接的な人間関係を大切にすることも重要じゃ。心が求める真の繋がりを、仮想の世界だけではなく、現実世界でも築くことができるよう努めるのじゃ。
さらに、SNSの利用が恐怖を感じる原因になっているならば、その恐怖の根源を見つめ直し、どのように対処できるかを考えることが大切じゃ。例えば、ネガティブなコメントや過度な情報に対しては、設定を変更することで遮断するといった対策もある。
仏教の「中道」の教えに倣い、極端に偏らず、自分にとって最適なSNSの利用方法を見つけることが、心の平穏と健康を保つ鍵となるであろう。SNSを使うことで生じる可能性のある利点と欠点を天秤にかけ、賢明な判断を下すことができるよう願っておる。