[相談内容]
周りの人と比べると共感力が低いのではないかと感じて悩んでいます。
大谷翔平選手の結婚のニュースを聞いても、「ふーん」と思ってしまい、自分の他人への興味の無さに気づきました。イベントにも興味がなく、人の話をあまり聞かないし、他人と比較せずにマイペースで生活するようにしています。芸能人のゴシップにも興味がありません。他の人もそういう傾向があるかもしれませんが、自分は特に共感力が低いのではないかと思います。
[和尚の回答]
他人との関わり合いもまた、自分自身を形作る重要な要素なのじゃ。
あなたが他人の事象、たとえば大谷翔平選手の結婚のようなニュースに対して「ふーん」と思う心境は、色即是空の教えに照らし合わせて考えることができるのじゃ。形あるものはすべて空であり、永続する実体はないというこの教えは、外界の出来事に対する執着を手放し、内面の平和を求めることの重要性を説いておる。
あなたの他人への興味の無さは、外界の出来事に対する執着が少ないことを示しておるかもしれん。それは、無意識のうちに色即是空の教えを実践しているようなものじゃ。しかし、人との繋がりもまた人生の大切な部分。縁起の教えによれば、すべての存在は他のものとの因果関係によって生じる。つまり、他人との関わり合いもまた、自分自身を形作る重要な要素なのじゃ。
共感力が低いと感じることは、自己認識の一環として大切なことじゃが、それによって自分を責めたり、価値を減じたりする必要はない。大切なのは、自分の心が何に向かっているのか、どのように成長していきたいのかを見つめ直すことじゃ。あなたが他人や外界の出来事にどれだけの関心を持つかは、あなた自身が決めること。自分の内面と外の世界との関わり方を見つける過程で、中道を目指すことが肝要じゃ。
他人への興味を持つことが難しい時も、小さな一歩から始めることができる。たとえば、他人の喜びや悲しみに少しずつ耳を傾けることから。そうすることで、徐々に他人への理解と共感が深まっていくかもしれん。あなたのペースで、心が向かう方向に従って歩みを進めるのじゃ。