饒舌なる静かな多様性論者のブログ

Google DocsのタスクをApps ScriptとAIが夜中に自動整理してくれる仕組みを作った

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以前の記事で、Google Docsをタスク管理のポータルとして使っていることを書きました。タスク、スケジュール、資料・メモ、ビジョン、ヒストリーの5タブ構成で、ただ書くだけという運用です。

ただ、書き続けているうちに気になることが出てきました。タスクが増えると、どれが今日やるべきことで、どれが後回しでいいのかが、だんだんわかりにくくなるのです。そのままにしておくと、タブを開くのがちょっと億劫になってくる。そういう気配を感じ始めたころ、Apps ScriptとAIを組み合わせた自動整理の仕組みを作ってみました。

仕組みのざっくりした説明

やっていることはシンプルです。Google Apps Scriptにタイマートリガーを設定して、夜中と日中の決まった時間に自動でスクリプトが走るようにしました。

スクリプトがやることは3つです。まずGoogle Docsのタスクタブを読み取る。次に、その内容をAIのAPIに投げて整理・要約してもらう。最後に、整理された結果をドキュメントに書き戻す。これだけです。

AIへの指示は「今日・今週・今月・保留の4カテゴリに分類して、優先度が高そうなものから並べて」という感じにしています。書き戻す場所はタスクタブの先頭で、元の書き散らしたリストはその下に残しておく形にしました。

朝起きたら整理されている感覚

使い始めて一番変わったのは、朝の感覚だと思います。

以前は、朝にタスクタブを開くと、昨日の残りや思いつきで書き足したものが混ざった状態のリストがありました。それを見ながら「さて、何からやろうか」と頭の中で整理していた。この作業が地味に消耗するのです。

今は、夜のうちにスクリプトが走っているので、朝開いたときには「今日やること」がすでにまとまった状態になっています。自分でやることを決めるのではなく、昨日の自分が書いたメモを、夜のAIが整理してくれた結果を眺める感じです。

「AIが決めたことに従うのはどうか」という感覚もあるかと思いますが、実際には最終判断は自分でしています。AIの分類はあくまで下書きで、朝に眺めながら「これは今日じゃなくていいな」「これは追加しよう」と手を入れる。それだけで頭がすっきりした状態で仕事に入れるようになりました。

日中トリガーの使い方

夜のトリガーのほかに、日中にも1回走るように設定しています。こちらは昼前くらいのタイミングです。

午前中に思いついたことをタスクタブに書き足していくと、お昼までに結構な量になることがあります。それを昼のスクリプトが整理してくれるので、午後の仕事に入る前に一度タスクの全体像を確認できる。「午前中で終わったもの」と「午後に残っているもの」が自然と見えやすくなります。

ポイントは、自分が意識して「整理しよう」と思わなくていいことです。タスクタブに書き込むだけで、あとは勝手にまとまっている。この「書く以外のことを考えなくていい」という感覚は、思っていたよりずっと楽でした。

Apps Scriptは思ったより敷居が低かった

「Apps ScriptとAIの連携」と聞くと難しそうに聞こえるかもしれませんが、実際にやってみると意外とシンプルでした。

Apps Script自体はGoogleアカウントがあれば無料で使えます。Google Docsのメニューから「拡張機能」→「Apps Script」で開けて、JavaScriptに近い文法で書ける。ドキュメントの内容を取得したり、書き込んだりするAPIも揃っています。

AIのAPIはHTTPリクエストで呼び出すだけなので、Apps Scriptの`UrlFetchApp`が使えれば大丈夫です。タイマートリガーはGUIから設定できるので、コードを書かなくていい。

難しかったのは、AIへの指示文(プロンプト)の調整くらいです。最初は分類がずれたり、余計な情報が混ざったりしていたので、何度か書き直しました。ただ、これは試行錯誤の過程が面白くて、気づいたら時間が経っていたというくらい没頭してしまいました。

デメリットも感じている

良いことばかり書いてきましたが、気になる点もあります。

AIが整理した結果が毎回ちょうどいいわけではありません。文脈を読み違えることもあるし、「これは今日ではなく今週では?」という分類もたまにあります。完全に任せられるわけではなく、朝の確認は必要です。

また、AIのAPI呼び出しには費用がかかります。私の使い方では大した金額ではないのですが、毎日自動で動くスクリプトに費用が発生するという感覚は、最初は少し違和感がありました。

それと、Apps Scriptのトリガーは正確な時間に動くわけではなく、数分のズレがあります。「夜中の2時ちょうどに動く」ではなく「夜中の2時前後に動く」くらいの感覚で使う必要があります。

ツールを育てている感覚

この仕組みを作ってから、タスク管理に対する感覚が少し変わりました。以前は「いいツールを探す」ことをしていたのですが、今は「使いながら育てる」ということをしている気がします。

プロンプトを少し変えるとAIの整理の仕方が変わって、使い勝手が変わる。トリガーの時間を変えると、朝の感覚が変わる。自分の仕事の仕方に合わせて少しずつ調整していくプロセスが、なかなか面白いのです。

「完成したシステム」を使っているのではなく、「進化しているシステム」を使っている感覚、とでも言えばいいでしょうか。これが正解かどうかはわかりませんが、今のところ自分には合っていると思っています。

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