饒舌なる静かな多様性論者のブログ

【子どもを育てたくない若者が52%】「人生のリスクヘッジ」としての子育てという考え方

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「子どもを育てたくない」と考える若者が、ついに過半数を超えた——。

この衝撃的なニュースを目にして、34歳で結婚し、36歳で父になった現在49歳の私としては、なんとも言えない感情が込み上げてきました。妻は39歳での出産。ぎりぎり高齢出産ということになります。

そして、私たちは今、毎日奮闘しながらも、かけがえのない日々を過ごしています。

正直、子育ては大変です。寝不足になるし、自由は減るし、人生のリソースは「時間・お金・体力」はごっそり持っていかれる。

でもそれ以上に——いや、それ以上にこそ、「子どもがいる人生」には豊かさがあると感じています。

子どもを持つことは「投資」であり、「リスクヘッジ」でもある

子どもを持つかどうか。それは個人の自由であるべきだし、強制されるものでもない。

ただ、ここ最近「子どもは育てたくない」と言う若者が増えているというニュースを見て、正直ちょっとだけ胸がチクっとしました。なぜなら、かつての私も「自分の時間が減る」「お金がかかる」「自由がなくなる」と思っていたから。

実際、36歳で父になった私にとって、子育ては確かにエネルギーも時間も費やすものです。けれど、その一方で、子どもを持つというのは、人生における「長期投資」でもあると感じています。人生100年時代と言われる今、老後の孤独や社会との繋がりの希薄化は、誰にとっても現実的なリスク。そんな中で、親子という血の繋がり、絆の存在は、自分の存在そのものを支えてくれる「リスクヘッジ」だと思うのです。

子どもを持つことへの「コスパ」や「タイパ」の先にあるもの

ネット社会では「コスパ」や「タイパ」が持て囃され、「今、どれだけ得をしているか」「今、どれだけ効率的に動けているか」に意識が向きがちです。私も20代の頃は「今が楽しければそれでいい」と思って生きていました。

でも、時間って確実に過ぎていきます。30代を過ぎてからの「老い」は、想像以上に体感として迫ってきます。

だからこそ、「子どもはいつでも作れる」と思っていると、気づけば体力も気力もタイミングも逃してしまうことがある。実際、私の妻は39歳での出産で、高齢出産のリスクと正面から向き合いました。

だから伝えたいんです。「いつか子どもが欲しい」と思っている人ほど、若いうちから考えておいてほしい。人間は、決して永遠に若く元気ではいられない。その現実を受け止めたうえで、どう人生を設計するかを見つめてほしいと思うのです。

子育ては「損得勘定」では測れない価値がある

子育ては、確かにコストがかかる行為です。お金、時間、体力、精神力……多くのものを投資する必要がある。でも、それを「コスパが悪い」と切り捨ててしまうのは、あまりにももったいないと感じます。

なぜなら、子育てで得られる「心の報酬」は、他では絶対に手に入らないから。私が初めて我が子に「お父さん」と呼ばれた瞬間、涙が出るほど嬉しかった。

眠そうな目で笑いかけてくれた夜、寝顔を見て心がじんわり温まった朝、そういう小さな出来事が、人生に深みを与えてくれます。

しかも、それは一瞬で終わるものではなく、少しずつ積み重なっていく「感情の資産」なんです。人は誰かに何かを託すことで、自分自身の意味を見出すことができる。

そういう瞬間を、子育ての中で私は幾度となく経験してきました。

「産まない自由」と「繋ぐ責任」のあいだ

もちろん、「子どもを持たない人生」も、立派な選択です。

その自由は守られるべきだし、誰かにとって無理な選択を押し付けるべきではない。

でも、もし今の社会が「子どもを持つ」という選択に対して、必要以上にネガティブなイメージを抱かせるようになっているとしたら、それはとてももったいないことだと思います。かつては当たり前とされていた価値観が、今は「非合理」「非効率」として否定されがちな時代。

でも、「子どもを生み育てて、命をつなぐ」という行為には、合理性を超えた人間の根源的な価値があると思うのです。

苦しい状況の中でも、家族がいるからこそ人は前を向ける。今はまだその意味がわからなくても、人生のどこかでふと気づく瞬間がくる——私はそう信じています。

最後に〜 子育てについて、今、考えてほしいこと

子どもを持つか、持たないか。それは本当に難しい問いです。キャリアとの両立、経済的不安、パートナーとの関係性、自分の生きたい人生…。

様々な要素が複雑に絡み合っていて、「産まない」という選択に至る理由もまた、誰かに語れるほどシンプルなものではないと思います。だからこそ、私は「子どもを持つべきだ」と一方的に押し付けたいわけではありません。

ただ、今の時代に生きる若い人たちには、一つだけ考えてみてほしいのです。「人生のタイムスケールを、もう少しだけ長く取ってみる」ということを。目先の自由や損得だけでなく、10年後、20年後、40年後の自分を想像してみてください。そのとき、自分の隣に誰がいて、何をしていたいのか。

誰かと笑い合っていたいと思うか、それとも一人で静かに生きていたいと思うか。

そのビジョンに、子どもという存在が入ってくる可能性があるのなら、その時がくる前に行動を始めてみてほしいと思っています。

子どもを持つことは、「人生を豊かにするもう一つの選択肢」です。そして私は、その選択をして本当によかったと思っています。

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