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若者がタイムパフォーマンスを重視する理由: 世代的な不平等と閉塞感の中で生きる選択

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現代の若者が「タイムパフォーマンス(タイパ)」を重視する理由について、これまで多くの議論がなされてきました。タイパを追求する風潮は、効率性を重視する現代社会において一見合理的に見えますが、その背後にはより深い社会的な背景や心理的な要因が存在します。本記事では、若者がなぜタイパを重視するのか、その理由を探りながら、世代的な不平等感や社会的閉塞感といった問題について考えてみました。

若者がタイパを重視する理由

世代的な不平等感と経済的不安

まず、若者がタイパを重視する主な理由の一つとして、世代間の不平等感や経済的不安が挙げられます。

中年世代である私たちが若い頃と比べて、今の若者は非常に厳しい経済状況に直面しています。私たちが20代、30代を迎えた時期には、まだ就職氷河期の影響は少なく、終身雇用や年功序列の制度が存在していました。しかし、現在の若者は非正規雇用の増加や経済的な不安定さに直面しており、将来への不安がより強くなっています。

多くの若者は、バブル期や高度経済成長期を経験した親世代と比較して、収入やキャリアの見通しが厳しい状況にあります。特に、終身雇用制度の崩壊や非正規雇用の増加などが背景にあり、将来への不安が常に付きまとっています。こうした不安から、短期間で成果を出し、少しでも経済的安定を図ろうとする姿勢が強まっているのです。

社会の閉塞感と人口減少

また、日本社会全体が人口減少の時代に突入し、将来への閉塞感が広がっています。

中年世代である私たちは、物心がついてからしばらくは成長期の日本を経験しました(そして、じんわりとバブル崩壊の厳しさを知った)が、若者たちは人口減少からの閉塞感の中で生まれ育っています。

若者がタイパを重視する背景には、このような社会的閉塞感が影響しています。

未来への希望が見えにくい現状で、短期的な成果を求めることで自分の存在意義や価値を確認しようとする心理が働いているのです。長期的な視野を持つことが困難な中、効率的に時間を使い、目に見える成果を求めるのは自然な流れとも言えるでしょう。

ブルシット・ジョブとタイパの関係

「ブルシット・ジョブ(無意味な仕事)」という概念が近年注目されています。

これは、本人も社会もその価値を見いだせないような仕事を指します。

多くの若者がこうしたブルシット・ジョブに従事している(させられている)と感じており、その時間を無駄だと捉える傾向があります。

私たちが若い頃には、まだ高度成長期の残滓があり、仕事に意味を見出し、成長やスキルアップを目指すことが一般的でした。

そのため、少しでも有意義な時間を確保しようとタイパを追求するのです。

無意味な仕事に時間を費やすよりも、自分が本当に価値を感じられることに集中したいという欲求が、タイパ重視の行動を後押ししていると言えるでしょう。

しかし、これは利得の視点が異なるという観点から、

SNSの影響と不平等の可視化

SNSによる瞬時の比較と成功への焦り

SNSの発展は、他者の成功や幸福が瞬時に可視化される時代をもたらしました。

私たちが若い頃には、SNSのような即時に他者の成功を目にするツールは存在しませんでした。しかし、現代の若者は、SNSを通じて他人の成功や幸福を瞬時に知ることができる時代に生きています。

中年世代としては、このような環境が若者に与える心理的なプレッシャーは計り知れないものだと感じます。SNSによる成功の可視化は、若者に「早く成果を出さなければ」という焦りを生じさせ、それがタイパを重視する傾向を強化しているのではないかと考えます。

この「可視化された不平等」は、特に若者に強い影響を与えています。他人の成功や富が容易に目に入る中で、自分もそのレベルに達しなければならないという圧力を感じることが増えています。

タイパを重視することで、少しでもその「見えない競争」に追いつこうとする心理が働いているのではないでしょうか。

若者がタイパを重視する背景には、世代的な不平等感、経済的不安、社会的閉塞感、SNSの影響など、多くの要因が絡み合っています。中年世代として、これらの背景を理解し、若者の視点や価値観を尊重しながら、彼らが持続可能な社会を築くためのサポートをすることが求められています。

多様な価値観を受け入れ、長期的な視点で社会を豊かにしていくことが、私たち中年世代の責任であると感じています。(大人にならないとねw)

そして、若い人に少しだけ考えていただきたいのが、いつの世も大変な時代だということ。少なくとも現代の日本で飢えることは(制度の上では)ありえないし、夜な夜な空から爆弾が降ってくる時代でもありません。時代のせいと嘆く前に、どんな時代でも生き抜いていくための工夫や努力が必要だということを理解してほしいのです。

もちろん、現代の若者が直面する問題には、経済的不安や社会的なプレッシャー、将来への不透明感など、過去とは異なる新しい課題が多くあります。これらの問題を軽視するつもりはありません。しかし、その一方で、私たちの先祖や過去の世代が直面した困難に比べて、現代には多くの選択肢や技術、サポートの手段が存在するのも事実です。

だからこそ、今の状況を悲観的に捉えるだけでなく、どのようにしてその状況を活かし、自分たちの未来を築いていくかを考えてほしいのです。(<ー大人っぽいこと言ってみましたw)

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