葬送のフリーレンをわりと毎週楽しみに見ています。
50歳近くになると、若い頃に比べて心に響く作品のジャンルが異なってきます。
若い頃は「自分は何者なのか系」「成長譚」「恋愛系」「冒険もの(未知なる世界)」などが響いてきますが、中高年になると「人生の再評価」や「家族との絆」「キャリアと夢」「生のあらゆる段階での人間関係の深い絆や複雑さを描く物語」なんかが心に響くようになってきます。。。。個人的な感想ですけどね。。。。
『葬送のフリーレン』は、不死に近い魔女フリーレンの永遠にも似た旅を描いた物語です。彼女の旅は、ただの冒険譚を超え、人生の無常、人間関係の深さ、成長と自己発見、そして死という普遍的なテーマに触れます。
こういうテーマは中高年層の視聴者である私に深い共感と考察の余地を提供してくれました。
まずは無常観と受容。
フリーレンの旅は、人生の移ろいや終わりに対する静かな受容、いわば無常観を体現しています。彼女が目の当たりにする時代の変遷や、彼女自身の長い人生は、中高年の読者にとって、人生のさまざまな段階を思い起こさせる鏡のようです。
私自身も、過去を振り返り、これからの人生に何を求めるべきか考えさせられました。
また、フリーレンと多くの人々との関わり合いは、長い時間を共に過ごすことの価値を教えてくれます。
彼女の関係は、過去の記憶や後悔、そして新たな出会いを通じて、人生の豊かさを物語っています。
これらの深い絆は、私たちにとっても、人生の価値を再認識させるものです。
さらにフリーレンが若い仲間たちと共に経験する成長と自己発見の物語は、どんな年齢でも学び、成長し、変わることができるという希望を与えてくれます。
年を重ねるごとに新たな自己を発見する喜びは、人生の後半においても続く冒険であることを教えてくれます。
フリーレンが過去の出来事や決断にどう向き合い、反省や和解をするのかは、私たちにとっても重要な教訓です。
人生の過ちや後悔とどう向き合い、乗り越えていくかは、中高年になると特に考えるテーマかもしれません。
物語は、人生の喜びと悲しみ、美しさと悲哀を繊細に描き出しています。
これらの感情は、人生の多くを経験した中高年の読者にとって、特に深く響くでしょう。フリーレンの旅から、私たちは人生の価値と、それを大切に生きることの意味を学びます。
フリーレンが死とどのように向き合うか、人々との別れをどう受け止めるかは、人生の終わりについて考えさせられる興味深いテーマです。
特に、親世代を見送ることが多くなった自分自身には身につまされる思いです。
これらの瞬間は、人生の普遍的な真実についての深い洞察を提供し、読者に自分自身の人生を振り返り、深く思索する機会を与えます。
『葬送のフリーレン』は、単なるファンタジー物語以上のものを私に提供してくれています。
それは、人生という旅を生き、それを通じて学び、成長し、そして最終的には受け入れることの大切さを教えてくれる作品です。
一視聴者としてとして、毎週フリーレンの配信が楽しみです。