饒舌なる静かな多様性論者のブログ

何十年かぶりにプラモを手に取ったら、ユーノスとNDのロードスター2台同時制作+エアブラシ沼に落ちた話

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何十年かぶりに、プラモデルを手に取った

何十年かぶりにプラモデルを買った。きっかけは、ふとネットで目に入ったタミヤのユーノス・ロードスターのキットだった。若い頃に実際に乗っていた車だ。「懐かしいな」と思って手に取ったら、そのまま買ってしまっていた。

最初は「軽く素組みするだけ」のつもりだった。接着してパーツを組み立てて、完成。そのくらいのつもりで始めた。でもキットを開封してパーツを眺め始めたところで、気になることが出てきた。ボディのパーティングラインがうっすら残っている。微妙な面の歪みが気になる。そうなると、パテとヤスリを持ち出さずにはいられなかった。

昔のガンプラ少年の記憶が呼び起こされた

子どもの頃、ガンプラに夢中だった時期がある。お小遣いをためてキットを買って、ランナーから丁寧にパーツを切り出して、接着剤の匂いの中で組み立てていた。あの頃は道具もお金もなくて、「いつかモーターツールが欲しい」と思いながら、カッターとヤスリだけで仕上げていた。

40年近く経って、今度は大人の財布がある。「買えなかったあの道具」を買える立場になっていた。そう気づいたら、迷わずモーターツールをポチっていた。充電式の小型リューターで、Amazonで2,000円台。子どもの頃の自分が見たら目を丸くしただろうと思う。

さらにエアブラシも。コンプレッサー一体型のコードレスモデルが、一式5千円程度で揃う時代になっていた。缶スプレーで妥協していた昔とは隔世の感がある。

今回手を出したキットとエアブラシ

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NDロードスターも買ってしまった

ユーノス・ロードスター(NA)の塗装工程を考えているうちに、「今乗っているNDロードスターのキットも作ってみたい」という気持ちが湧いてきた。同じ工程で2台同時進行すれば、塗装の手間が省けるとも思った。マスキングを一度やれば2台分できる、サーフェイサーも同時に吹ける——という理屈だ。

そういうわけでNDのキットも注文してしまった。「省力化のため」という建前だが、単純に作りたくなったのが本音だと思っている。NAとNDを並べて飾ることを想像したら、それだけで手が動いてしまった。

塗装ブースという沼の入口

エアブラシを使うなら、塗装ブースが必要だということがわかった。ミストと塗料の揮発成分を排気するための装置で、室内で塗装するには欠かせない。調べ始めたら、3,000円台の簡易なものから、1万円を超える本格的なものまで種類がある。

「どうせやるなら」という言葉が頭に浮かんでは消えた。塗装ブースを買えば、次はターンテーブルが欲しくなる。ターンテーブルがあれば、持ち手棒も揃えたくなる——という連鎖が見えていた。これが「沼にハマる」ということなのだと、今更ながら実感している。

沼は、悪いものではないかもしれない

プラモの沼にハマりかけている自分を客観的に見ると、少し可笑しくもある。「軽く1台作るだけ」のはずが、エアブラシを買い、2台同時進行を考え、塗装ブースを調べている。出発点とはまるで違う場所にいる。

ただ、これは悪いことではないと思っている。久しぶりに「次の手を考えるのが楽しい」という状態になっている。道具を調べているときの集中感、パーツを整形しているときの静かな没入感——これはかつてガンプラ少年だった頃の自分が持っていたものと同じだと思う。

50代になって、子どもの頃の自分が戻ってきた気がする。道具だけは格段によくなっているけれど。

ユーノス・ロードスターのキットのパーツを眺めながら、あの頃乗っていた車のことを思い出した。幌を開けて走ったときの風の感覚、エンジン音、駐車場でふとボディのラインを眺めたときの気持ち。プラモデルにはそういう記憶を呼び起こす力があるのだと気づいた。単なるパーツの集合体ではなく、自分の記憶の模型でもある気がしている。

沼にハマることへの反省と開き直りが混在しながら、今日もヤスリを手に取っている。これが当分続きそうだ、という予感がある。

「昔買えなかったものを買う」という大人の特権

子どもの頃のプラモ熱と、今のそれの最大の違いは「道具を選べる」ということだと思う。当時はお小遣いの範囲で妥協するしかなかった。接着剤はちょっといいのを使えたとしても、モーターツールは夢のまた夢だった。仕上がりに限界があるとわかっていながら、道具の問題として諦めていた部分があった。

今は違う。ネットで調べれば、何がどう違うか比較できる。レビューを読めば失敗も事前に予測できる。そして何より、「欲しいと思ったら買える」財力が(それなりに)ある。これは純粋に、大人になったことの恩恵だと思っている。子どもの頃の自分への小さな贈り物をしているような感覚がある。

完成よりも、作っている時間に価値がある気がしてきた

ユーノス・ロードスターのボディは、まだヤスリがけの途中だ。完成がいつになるかはわからない。でも不思議と焦っていない。パーツを整形している時間が、それ自体として充実しているからだと思う。

ラジコンの話を書いたときに「コースでゆったり過ごす時間が欲しかった」と気づいたのと似ている。プラモも、完成品が欲しいというより、作る時間と場所が欲しかったのかもしれない。机の上にパーツを広げて、細かい作業に集中する。それが今の自分にとって、ちょうどいい時間の使い方な気がしている。

プラモ沼への入口——ロードスターとエアブラシ

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