[相談内容]
五十肩の治療には時間がかかるとわかっていても、いつになったら治るのか見通しが立たず、毎日が不確かな状態の連続で不安を感じています。
五十肩による日常生活の不便さに加え、治療の長期化とその不確実性による精神的な負担について相談させてください。肩が上がらないことにより、手を伸ばす動作や物を持ち上げる際に制限があり、その影響は背中や腰にも及び、痛みや不快感が増す一方です。治療には時間がかかるとわかっていても、いつになったら治るのか見通しが立たず、毎日が不確かな状態の連続で不安を感じています。
[和尚の回答]
五十肩の治療と向き合うこの期間を、自らを見つめ直し、心身のバランスを整える貴重な時間と捉えることもできるのじゃ。
五十肩による苦痛とその長期にわたる治療への不安に心を痛めておるのじゃな。仏教の教えには「この世は無常である」という考えがあり、全てのものは常に変化しており、永遠に不変のものはないのじゃ。この無常の教えを五十肩という現状に当てはめてみると、今感じている苦痛や不安もまた、永遠に続くわけではないということに気づくことができるのじゃ。
また、仏教では苦痛を乗り越えるために「忍耐」の重要性を説いておる。忍耐は単に苦痛を我慢することではなく、困難な状況を乗り越えるために心を落ち着かせ、冷静に対処する力を養うことじゃ。五十肩の治療と向き合うこの期間を、自らを見つめ直し、心身のバランスを整える貴重な時間と捉えることもできるのじゃ。
無常の視点から今の苦痛を見ると、この困難もいずれ過ぎ去る一時的なものと受け止められるかもしれん。そして、忍耐を通じて、心の平穏を保ちながら、この試練を乗り越える力を身につけることができるのじゃ。
五十肩の治療は確かに時間がかかり、時にはその先が見えなくなることもあるかもしれんが、この苦痛もまた変化し、いつかは過ぎ去るのじゃ。その過程で身につける忍耐と心の平穏が、あなたをより強く、そして穏やかな人へと導いてくれるであろう。